卸売市場流通についての諸問題

市場流通ジャーナリスト 浅沼 進

 

 

 

 

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地方市場卸の活性化‐熊本大同青果に学ぶアメーバー経営
(全青協24年3月号より転載) 2022年の改正市場法を追い風にした卸売会社の典型的な成功事例が熊本大同青果とR&Cながの青果(以下:R&C)だろう。 経営手法は全く違う。R&Cは、長野を拠点に各地にグループ市場を展開する規模の拡大を図ってきた。 熊本大同青果は、熊本市内田崎町にある民設民営市場を拠点に市場周辺にいろいろな機能を持つ施設を拡大することで売上を拡大している。 この推進力となったのが「アメーバ経営」である。稲盛和夫氏の「盛和塾」で提唱された経営の考え方だが、月田求仁敬 熊本大同青果会長(全青協会長)は、このアメーバ方式の経営実践によって10年前の200億円から400億円を突破したの…
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旅の食日記〜北九州、広島、岡山
3月下旬、北九州中央市場、広島中央市場、岡山中央市場を取材した。 北九州中央市場では、卸売市場として初めてのフェリーによるモーダルシフトを行った北九州青果の百合野社長の動画インタビュー(パーソナル情報システムの生鮮フォーラム用)を行った。 広島では23万㎡の市場用地の真ん中に3万㎡の「余剰地」を設定、物流企業を誘致するゾーニングをまとめた市場再整備と手数料の問題を聞いた。 岡山では中央市場の水産部卸として初めて手数料を6.5%に上げた岡山中央魚市の同前社長に聞いた。 全水卸中四国ブロックで始まった水産中央市場における手数料自由化時代の幕開けとしての取材である。 いずれも市場流通にとって大きな問…
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取材メモ 冬から春へ 石巻・山形‐雪が降り、山も海も喜んでいる
JR石巻駅では石ノ森章太郎の仮面ライダー、サイボーグ009が迎えてくれる 寒い時は寒く、暑い時は暑い。 日本の四季はこの当たり前の季節の変動を受け入れて、それに合わせて生活してきた。 2月、宮城と函館に行き、車中から降り頻る雪を眺めながら、前夜、青果市場関係者が語っていた言葉を思い出した。 「今年は雪が降らず暖かい日が続くので山に雪が積もらず、春先からの水不足が心配だ」 宮城県石巻市で行われた青果市場セミナーに行った。 会場は南三陸のホテル観洋でフロントは5階、会場となった会議室は1階で波打ち際になる。熱海など海岸に建てられた大型ホテルは大抵こうなっている。 宮城県の青果市場は中央が仙台1市場…
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佐賀青果に学ぶ‐県下8市場取扱高の70%シェア
佐賀青果市場 民設民営の地方卸売市場 「佐賀青果市場」が存在感を増している。佐賀青果は3年連続で100億円を突破、佐賀県下にある8青果市場の取扱高の約7割を占めている。交通の要衝にある立地とJA系市場の利点を活かした機能を整備し、博多、北九州、久留米の、三つの中央市場や熊本など、全国屈指の大型市場に挟まれる形で位置している中で県内、県外に広域流通拠点市場としての存在感が増しつつある。 近年、改正市場法などの追い風もあり、年商100億〜200億円の地域拠点地方市場が活気付いている。佐賀青果市場がなぜ活性化に成功しているのか、取材した。 1.(株)佐賀青果市場の概要 佐賀青果市場の令和5年3月期決…
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さっぽろ雪まつりを見た
さっぽろ雪まつりを見た。 2月7日と8日、札幌に行った。 仕事なのだが、飛行機を取るときに満席に近かった。札幌はやはり人気だなと思っていたら「さっぽろ雪まつり」だった。 パソコンとスマホがあれば「一人在宅勤務」なので、どこでも仕事ができる。 札幌でも1日目は時間があったので図書館に行こうと思った。 市電に「中央図書館前」があるが、市電乗り場は駅前ではない。 ぶらぶら歩いていくと時計台にぶつかり大通り公園である。 公園の中を通り、雪まつりを見ながら図書館に行き、帰りも地下鉄駅のある「すすき野」に降りたら、そこもやっぱり「氷の彫刻展」をやっていた。 私の勤務先は主に「図書館」で、喫茶店と同じくらい…
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各地市場の取組

市場法の抜本的な見直しに直面し市場の責任で独自に取り組む経営戦略が求められています。各地の先進事例を紹介します。

卸売市場の課題

現行市場法の何が問題でどう変えるべきか。行政責任による市場整備から民間主体に移行しつつある開設、運営や取引における規制緩和の問題を検証します。

その他・食一般

食の世界、流通の世界で今、何が起きておりどう考えるべきか、豊洲移転の問題はじめ食一般に関する雑感、レポートを掲載します。